コンコルド後継の超音速旅客機、日仏で共同開発

国内の重機メーカーなどでつくる日本航空宇宙工業会(会長=田崎雅元・川崎重工業社長)とフランス航空宇宙工業会は14日、「コンコルド」の後継機となる超音速旅客機の共同開発に乗り出すことで合意した。
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 3年間で6億円をかけ、スピード、経済性、環境性を兼ね備えた超音速旅客機の実現を目指す。

 コンコルドを継ぐ超音速旅客機の研究開発は各国で行われており、日本では、経済産業省などの研究開発で、最大マッハ数5・5を出すことができるエンジンが完成している。ただ、旅客機のスピードは、機体の材質、客席数などと相互に関連することから、今後は運航経験のあるフランス側のノウハウを生かしながら、実用化が可能な機体仕様の作成などに取り組む。
(2005年6月14日23時38分 読売新聞


次世代”コンコルド”:日仏が共同開発で合意
毎日新聞

日本とフランスの航空宇宙工業会は14日、次世代の超音速旅客機(SST)の共同研究で合意し、フランスで開催中のパリ航空ショー会場で調印した。英仏の共同開発だったコンコルドは03年10月で運航を終えており、現在飛行中のSSTはない。今回の日仏共同開発が成功すれば夢の“次世代コンコルド”誕生となる。ただ、コンコルドの欠点だった騒音や燃費の悪さなどをどう解消し、安全性を確保するかなど課題も多く、商用化にこぎ着けられるかは未知数だ。

 日仏両工業会はSSTの実現に不可欠な技術開発の基礎調査を3年間行い、その後、具体的な機体開発などにつなげる考えだ。

 両工業会の合意によると、研究テーマは超音速という厳しい飛行環境に耐えられる機材の仕様や耐熱効果の高い炭素系複合素材の開発で、エンジン騒音を減らす新技術の開発にも挑戦する。両国の航空宇宙関連機関や航空機メーカーなどが共同研究・開発に参加、事業規模は日仏それぞれで年間1億円を見込んでいる。何人乗りで速度はどの程度まで高めるかといったSSTの具体的な設計は、今後検討していく。

 日本の経済産業省によると、今回の共同開発は03年に仏航空宇宙工業会側から持ちかけられた。両工業会の話し合いに加え、経産省と仏運輸省が実務者レベルで協議を続けてきた。

 仏側が特に注目しているのは、石川島播磨重工業川崎重工業三菱重工業の日本メーカー3社と独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構NEDO)が開発、03年に完成したSST用エンジン。マッハ5・5(音速=秒速約340メートル=の5・5倍)の推力を実現したことを高く評価しているという。

 日本の航空機産業はこれまで、次世代機787など米ボーイング社の旅客機開発・生産に参画することで技術水準を向上させてきたが、エアバス社の次世代機A380の開発にも参加するなど欧州勢とも関係構築を進めてきた。

 超音速機では、100人乗りでマッハ2で飛んだコンコルドが1969年に初飛行して18機生産された。しかし、運航したのはフランス航空と英国航空だけで、高い燃料費で運航コストがかさみ、激しい騒音もあって他の航空会社は採用しなかった。00年にはパリ近郊で墜落事故を起こし、老朽化から27年続いた大西洋の運航を終了した。【小島昇】

 【ことば】次世代超音速旅客機(SST) 爆音が激しいうえに燃費が悪く、商用としては失敗だったコンコルドの反省をいかして、最新技術で低騒音、低燃費、安全性の確保を目指す後継機。200〜300人乗りで、音速の2〜2.4倍(時速約2380〜約2860キロメートル)の速さで飛行することを想定している。実用化されれば、東京−ニューヨーク間が最短6時間程度で結ばれることになる。


次世代「コンコルド」 日仏、共同研究で合意
FujiSankei Business i.

日本とフランスの航空宇宙業界は14日、次世代の超音速旅客機(SST)の共同研究を行うことで合意した。英仏が共同開発した初の超音速旅客機「コンコルド」に続く高速民間機を目指す。

 共同研究には、日本航空宇宙工業会(田崎雅元会長)とフランス航空宇宙工業会を中心に官民の総力を結集。日本側は宇宙航空研究開発機構JAXA)や三菱重工業なども参加する。

 フランスからは、国立の研究機関のほか、大手エンジンメーカーなどが加わる。さらに欧州の航空宇宙大手EADSも参画する予定だ。研究費は当初、両国合わせて年間2億円程度でスタートする見通し。

 次世代SSTは、超音速の飛行性能だけでなく、エンジンの騒音や窒素酸化物(NOx)の排出量を抑えた環境に優しい航空機も目指す。双方は、超音速に耐えられる機体の構造のほか、コンコルドの難点の一つだったエンジンの騒音対策などについて、先端技術を投入する考えだ。

 初飛行の日程などは未定だが、実際に「コンコルド」を運航したフランスの技術と日本の環境対策技術を合わせ、早期の具体化を図る。

 中川昭一経済産業相の話 日仏の航空宇宙工業会が超音速旅客機(SST)の共同研究で合意したことは誠に喜ばしい。日本のものづくり技術とフランスの超音速技術を結集することで、将来の夢のSST実現に挑戦してもらいたい。


“次世代コンコルド”日仏共同研究
東京新聞

 経済産業省は十四日、日本とフランスの航空機の業界団体が、次世代超音速旅客機(SST)の共同研究をすることで合意し調印式を行ったと発表した。「コンコルド」で超音速機運用の経験がある仏に対して日本は、排出ガスが少ないエンジンや騒音対策、機体の素材などで技術協力する。二〇〇七年までの三年間で、研究を進め、将来の実用化に役立てる方針。

 次世代超音速機は約十二時間半かかる東京−ニューヨーク間の飛行時間を約半分に短縮した上で騒音や排出ガスなど環境に配慮しているのが特徴。調印したのは、エンジンや航空機関連部品を手がける企業で構成する日本航空宇宙工業会(SJAC)と仏航空宇宙工業会(GIFAS)。経産省宇宙航空研究開発機構なども支援を行う。

 二〇〇三年に仏側が共同開発を打診し、調整を進めてきた。経産省によると、日本側が独自に超音速機用のエンジンの開発を進めていることや、日本メーカーが、高速飛行による摩擦に耐える炭素繊維を樹脂で固めた複合素材を米航空機メーカーに販売するなど、高い技術力があることが評価されている。研究では高速飛行に適した機体の形状や機体の素材、エンジンの騒音対策や二酸化炭素、窒素酸化物の排出を抑える技術開発を中心に取り組む。事業規模は日仏両国でそれぞれ一億円程度を見込んでいる。

 超音速機は〇三年に運用を終えた英仏共同開発のコンコルドで知られるが、騒音がひどく排出ガスが多いのが難点とされた。座席数も百席だが今回の開発では約三百席とすることが期待されている。中川昭一経産相は「将来の夢のSST実現に挑戦してほしい」とコメントした。



いやいや凄い事になりそうですね!
コンコルドの終焉から、暫くは超音速旅客機の登場は無いのかなぁなんて思ってましたけど・・・

石川島播磨重工業等の日本企業がマッハ5,5の推力を発生させるエンジンを既に開発済なんだと・・・

実際に運用するとなるとマッハ2〜2,4の間になるようですが・・・
それでも東京⇒NYが6時間で行けちゃう様になるのは凄い!!!
あぁ楽しみだなぁ・・・いつ頃完成しそうなのかなぁ?

チビがチビで居るうちに一緒に乗りたいなぁ♪