LONDONテロ続報・・・2005/07/08 15:20 JST 現在

ロンドン同時テロ 死者37人 負傷700人
北海道新聞

【ロンドン8日土江富雄】ロンドン中心街で七日発生した同時爆破テロについて、ストロー英外相は同日夕(日本時間八日未明)、「アルカイダ系組織の特徴がある」と述べ、ウサマ・ビンラディン容疑者率いる国際テロ組織アルカイダによる犯行との見方を示した。英警察当局によると、八日未明までに確認された死者は三十七人、負傷者は重傷者四十五人を含め七百人に達した。

 アルカイダが関与していれば、主要国首脳会議(グレンイーグルズ・サミット)の時期を狙い、イラク戦争に積極的に加担した英国に対する報復テロだった可能性が強まり、昨年三月にマドリードで起きた列車爆破テロに続き、テロ連鎖の脅威が欧州に再燃する恐れがある。

 犠牲者のうち三十五人は地下鉄で、二人はバスで被害にあった。ただ、その数についてはフランスのサルコジ内相が「クラーク英内相が『死者は五十人に達した』と話した」と明らかにしており、さらに増える可能性が高い。

 警察当局者は「自爆テロかどうか、現時点では断定できない」としているが、八日の英大衆紙サンは、爆発したバスの複数の生存者の話として、犯行は自爆テロだったと報道した。

 また同紙は、爆発しなかった二つの小包爆弾が地下鉄から回収され、地下鉄での爆破は時限爆弾装置による可能性があると報じた。

 一方、ブレア英首相は七日午後、サミット会場の同国北部・グレンイーグルズからロンドンに戻り、ビデオ演説で「犯人に法の裁きを受けさせるため、警察と情報当局の力を結集する」との決意を表明。首相は同日夜、サミット続行のためグレンイーグルズに再び戻った。

 ロンドン市内は七日夜も地下鉄は全線運休が続き、八日も公共交通機関の混乱が予想されている。日本大使館によると、今のところ、日本人がテロに巻き込まれたとの情報はない。



 アルカイダ 1980年代後半、アフガニスタンに侵攻した旧ソ連との戦いに加わったウサマ・ビンラディン容疑者が、アフガニスタンを拠点に設立した国際テロ組織。2001年米中枢同時テロを起こした後、ビンラディン容疑者ら幹部は潜伏、逃亡を続けている。米国は2500万ドル(約28億円)の懸賞金をかけビンラディン容疑者を国際手配中。イスラム過激派グループと連携、世界中にネットワークを形成しているとされる。

<写真:7日、通勤客が携帯電話のカメラで撮影したロンドン市内のキングズクロス駅近くの地下鉄内を避難する人たち(AP=共同)>


アルカイダ系の犯行」 ロンドン同時テロ
河北新報社

【ロンドン8日共同】ロンドン中心部が標的となった同時爆破テロで、ストロー英外相は7日夜(日本時間8日未明)、テロには「国際テロ組織アルカイダ系の特徴とその冷酷さがある」と言明、アルカイダ系組織の犯行である可能性が高いとの見解を表明した。同日の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、地下鉄爆破の現場3カ所で使われたのは時限装置付きの「小包爆弾」で、犯人は爆弾を置き、爆発前に逃走したとみられると報じた。ロンドン警視庁によると犠牲者は4人増え、37人に上った。
 犯行は主要国(G8)首脳会議(グレンイーグルズ・サミット)に合わせ、イラク戦争に積極的に参戦した英国に対して仕掛けられた大規模な報復テロの可能性が強まった。
 同紙はテロ対策担当者の話として、バスの爆破はテロ犯が爆弾を別の標的に向けて運んでいる途中に誤って爆発させたとの見方を示した。


ロンドン同時テロ:不満層取り込み膨張 欧州のアルカイダ
毎日新聞

【ロンドン福原直樹、カイロ高橋宗男】ロンドン同時爆破テロで英政府は7日、アルカイダに関連した組織の犯行と見解を公式に示し、01年9月の米同時多発テロや昨年3月のマドリード列車爆破テロに続き、イスラム過激派による大規模テロの連鎖が英国にも広がったことが明確になった。

 欧州各国には少なくとも90年代後半から、イスラム過激派の「細胞」が多数作られ、武器・爆発物の密売などのネットワークを形成。現地の若者を取り込んで増殖し、最終的にスペインなどでのテロ事件を起こしてきた。

 欧州各当局の捜査資料によると、伊で01年、武器不法所持などで告発されたチュニジア人男性の場合、欧州連合(EU)内の移動が自由なことを利用し英国や独、スペイン、ベルギーなどの過激派組織と頻繁に接触。盗聴記録では、「ロンドンの仲間の作る爆弾の型は古い」と話すなど、テロのための旅券偽造や爆発物の情報交換を頻繁に行っていた。

 当局はこの男性の接触先の人脈に、国際テロ組織アルカイダの幹部や、90年代にロンドンに在住し、その後ベルギー国内の米軍基地での自爆テロを計画したチュニジア人=懲役10年=の存在を確認している。

 さらに人脈の延長線上には、03年のカサブランカの連続爆破テロ(死亡45人)や昨年のマドリードの同時列車爆破テロ(同191人)の実行組織「モロッコイスラム武闘組織」(GICM)の幹部も存在。昨年11月、オランダで「イスラム女性差別」を批判する映画監督を刺殺した犯人も、GICM幹部が関係する組織に属していた。

 これら人脈が作る細胞は、社会に不満を持つ若者を取り込み膨張。イラクチェチェンなどに若者を送り込み軍事訓練をさせる一方、細胞の幹部らは、アフガニスタンアルカイダ軍事キャンプで90年代後半、訓練を受けていた人間も多かった。

 欧州各国はネットワーク撲滅に全力を挙げている。だが英国の場合、モロッコマドリード事件に関係したとされる人間が昨年、ロンドンで宗教活動を続けて批判されるなど、司法制度の違いが捜査の障害となっている可能性は高い。

 01年9月の米同時多発テロを受けた米軍によるアフガニスタン攻撃で、アルカイダは軍事訓練キャンプを壊滅され、資金ルートの多くも寸断されたとされる。80年代にイスラマバードに駐在した元米中央情報局員、マーク・セージマン氏は「テロ攻撃の作戦を指揮したかつてのアルカイダはもはや存在せず、組織はより広範なイスラム主義復興運動に組み入れられた」と指摘する。

 欧州にはイスラム圏からの移民やその2、3世が約1800万人居住するとされ、聖戦思想への賛同者に誘われ、モスクで宗教指導者の過激な主張に共鳴するケースも少なくないとみられている。

 イラクで反米テロを主導するイスラム過激派、ザルカウィ容疑者がドイツにネットワークを持つことは知られている。同容疑者は今年2月、イラク中部ラマディ近郊で米軍の追跡を間一髪で逃れたとされるが、その際、同容疑者が乗り捨てたとみられる車のトランクから多額のユーロ紙幣が発見され、欧州との関係が改めてクローズアップされた。

毎日新聞 2005年7月8日 12時47分 (最終更新時間 7月8日 14時00分)


ロンドン同時テロ、英政府に事前予告なし
日本経済新聞社

【ロンドン=横田一成】ブレア英首相はロンドンで「コブラ」と名づけられた政府の緊急対応グループを招集、関係閣僚から同時爆破テロ事件に関する情報を収集した。事件発生前に予告などはなかったという。警察当局はサミット警備のためグレンイーグルズ周辺に派遣していた約1500人のテロ対応組織をロンドンに急きょ戻した。

 ブレア首相は声明で「犯人らはイスラムの名の下で攻撃をした。だが、大多数のイスラム教徒はテロを憎んでいる」と指摘、イスラム系組織による犯行を示唆した。英政府はウェブサイト上に犯行声明を載せた「欧州の聖戦アルカイダ組織」を名乗るグループについて事件との関連を調べている。

 一方、ハウルス外務閣外相は中東の衛星テレビ局アルジャズィーラで「テロ攻撃を理由に特定の集団を非難することがあってはならない。無差別の暴力行為に対して連帯していかなければならない」と述べ、イスラム社会との連帯を強調した。 (11:42)


米当局、公共交通機関の警戒レベル引き上げ
CNN

(CNN) チャートフ米国土安全保障長官は7日、米国内の公共交通機関のテロ警戒レベルを、5段階の中間「イエロー」から2番目に高い「オレンジ」に引き上げると発表した。ロンドンの地下鉄とバスが標的となった同時テロを受けた措置だ。

チャートフ長官は「米国内でテロ攻撃があるとの具体的情報は入っていない」とした上で、「国際テロ組織アルカイダとその関連組織が、欧州や米国を狙っていることについてはすでに十分な裏付けがある」と語った。さらに「模倣犯罪が誘発される恐れもある」と述べ、あらためて注意を呼び掛けた。

同長官によると、警戒レベルの引き上げにより、各地の鉄道、バス路線では警官や警察犬を増強し、ごみ捨て場や倉庫の監視を強化するなどの措置が取られるという。

チャートフ長官はこれに先立ち、ロンドンのテロへの対応として、米政府内に省庁横断の対策グループを設置したことを明らかにしていた。



やはりイギリス、アメリカは厳戒態勢へ突入か・・・
世界三大都市のNY、LONDONときたのでPARISなのか・・・
それとも世界三大経済都市であるTOKYOなのか・・・経済に打撃を与える方がテロリスト的には効果が望めそうな気もするのだが・・・となると東京も危ないよなぁ・・・
都市圏に住んでる人間としては世界のどこの都市でも安全に過ごせなくなってきちゃったんですよね・・・気をつけたくても気をつけられない・・・そんな理不尽な犯行に理不尽を感じずにはいられません・・・

今回のテロによる犠牲者の方に心よりご冥福をお祈り申し上げます。